「隊員の叫び声」射撃場で何が 自衛官候補生が小銃発射し2人死亡 安全管理は？(2023年6月14日)
岐阜県にある陸上自衛隊の射撃場で18歳の自衛官候補生が小銃を発射、3人が負傷し、そのうち2人が死亡しました。事件は実弾の射撃訓練中に起きました。一体、何があったのでしょうか。 ■「隊員の叫び声」射撃場で何が 2人が死亡する事件は“国防”を担う場所で起きました。事件発生直後の映像を入手しました。 撮影者：「窓もドアも全部閉め切っていたけど、隊員の叫び声が聞こえた」 2人の自衛官が死亡する凄惨な事件。何が起きていたのか徐々に分かってきました。 森下泰臣陸上幕僚長：「このような事案は武器を扱う組織として決してあってはならないものであり、陸上幕僚長として非常に重く受け止めている」 ■自衛官候補生の男（18）を逮捕 事件後の空からの映像。生々しい様子が映し出されていました。迷彩服を着た自衛隊員が座り込み、事情を聴かれているようです。机のようなものが運び出されています。 現場は岐阜市にある日野基本射撃場、この建物で起きました。6年前の2017年に撮られた射撃場の内部の映像です。全長は340メートル。陸上自衛隊隊員らが実弾射撃訓練を行う場所です。日野射撃場は一般にはあまりなじみのない場所ですが、自衛隊員らにはよく知られた場所です。 元中部方面総監・陸将、山下裕貴氏：「岐阜分屯地がある。陸上自衛隊の。小さな一個中隊が入った分屯地がある。その近くにある基本射場」 事件が起きたのは14日午前9時10分ごろ。18歳の自衛官候補生が自衛隊員に向け、小銃を発砲しました。3人は脇腹や胸部を撃たれ、そのうち2人が死亡、1人がけがをしています。亡くなった2人は25歳と52歳の男性隊員です。もう1人は25歳男性。容体は分かっていません。 ■「今年4月に入隊」陸幕長が謝罪 午後2時、陸上自衛隊のトップが緊急の会見を行いました。 森下泰臣陸上幕僚長：「国民の皆様に大変ご迷惑お掛けして申し訳ありません」 殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、18歳の自衛官候補生。発砲したことを認める供述をしているそうです。 森下泰臣陸上幕僚長：「加害者については新隊員教育中、今年4月から入隊した自衛官候補生が加害者です」 ストレスを抱えていたかどうかについては調査中としています。 森下泰臣陸上幕僚長：「被害者につきまして、彼（容疑者）らを教育するための隊員。射撃訓練を支援していた隊員」 男は“自衛官候補生”です。4月に入隊し、期間は3カ月です。男が所属していた第35普通科連隊のホームページには今年4月、自衛官候補生の入隊式の写真がアップされています。「使命を自覚せよ」などの式辞とともに、小銃を貸与したと記載されています。 元中部方面総監・陸将、山下裕貴氏：「3月の終わりから4月の頭、春に入隊した隊員で、入隊して3カ月、前期教育という基礎的な教育を受けるが、その期間中の隊員」...
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